LINE広告の始め方|アカウント開設から出稿までのステップと注意点も解説
LINE広告は、日本国内でのSNS最大利用者数を誇るLINEを利用する広告プラットフォームです。LINE広告を活用すれば、幅広いユーザー層にアプローチし、効率的にターゲットにリーチできます。この記事では、LINE広告の始め方として、アカウントの開設から広告配信設定、注意点まで解説します。これからLINE広告の配信を始める際の参考にしてください。
目次
LINE広告とは

LINE広告とは、LINEアプリ内に広告を掲載できるサービスです。日本国内9,800万人(2025年3月末時点)のLINEユーザーにリーチできるため、幅広い層のユーザーにアプローチできるのが特徴です。
LINE公式アカウントがなくても配信できますが、LINE公式アカウントを活用すれば[友だち追加広告]やLINEミニアプリなど、より効果的な広告運用が可能になります。
LINE広告のメリット

LINE広告は幅広いユーザーにアプローチでき、ターゲット精度が高く、多くの配信面に掲載できるといったメリットがあります。それぞれのポイントを解説します。
幅広いユーザー層にアプローチできる
LINEは、2025年3月末時点で月間約9,800万人のユーザーが利用しています。SNS利用者のうち82.8%がLINEを使用し、LINEのみを利用するユーザーは40%以上を占めます。さらに、LINEを「毎日利用する」と回答したユーザーは、10代から60代までの全ての年代で65%以上。特に女性ユーザーは70%以上が毎日利用しています。
LINEは幅広い年齢層のユーザーが日常的に利用しているので、他のSNS広告ではリーチできないユーザー層にも効果的にアプローチできます。
出典:LINEヤフー for business「LINE広告」
ターゲット精度が高い
LINE広告では、LINEが所有する大量のユーザーデータを基に配信を最適化。効果的な集客が見込めます。年齢や性別、地域や趣味・関心でセグメントを指定し、CV率が高いと見込まれるユーザーに広告配信できます。「自社サイトに来たことがある」などのユーザーデータに基づく配信や、既存顧客に類似するユーザーに配信といった精度の高いターゲティングが可能です。
多くの配信面に掲載できる
「トークリスト」や「LINE NEWS」といったLINE内の配信面に加え、LINE広告ネットワークを通じて13000以上のアプリに広告配信が可能です。多くの配信面を通して、幅広い属性のユーザーにアプローチできます。
LINE広告の主な配信面(2025年1月時点)
| トークリスト | LINE NEWS | LINE VOOM | ウォレット |
| LINEマンガ | LINEポイントクラブ | LINEチラシ | LINEクーポン |
| LINEマイカード | LINEブランドカタログ | LINE広告ネットワーク | ホーム |
| LINE Monary | LINEオープンチャット | LINEファミリーアプリ | LINE公式アカウント |
| アルバム | LINE GAME公式アカウント | ノート | LINEスタンプショップ |
出典:LINEヤフー for business「LINE広告 配信面」
LINE広告の出稿までの流れ

LINE広告で広告配信するには、LINEビジネスIDを取得し、広告アカウントを開設する必要があります。LINE広告のアカウント作成から配信までの流れは以下の通りです(詳細は後述)
- 広告アカウントの開設
・ LINE ビジネス ID の作成
・広告アカウントの作成
・クレジットカードの登録 - LINE Tagの設置
- 広告の配信設定
・キャンペーンの作成
・広告グループの作成
・広告の作成・入稿
LINE広告の始め方①広告アカウントの作成

ここからは、LINE広告の始め方をステップごとに解説します。まずはLINEビジネスIDを用意し、広告アカウントを作成します。
LINEビジネスIDの作成
LNEビジネスIDとは、LINE提供のビジネス向けや開発者向け各種サービスを利用する際の共通認証システム(共通のアカウントID)のことです。すでにLINEビジネスIDがある場合は、ログイン画面からログインしてください。ない場合は、以下の作成手順に従って作成しましょう。
LINEビジネスIDの作成手順
- LINEビジネスIDのアカウント作成画面にアクセスする
- [アカウントを作成]をクリック
- 使用するメールアドレスを入力、[登録用のリンクを送信]をクリック
- 入力したメールアドレス宛に登録用メールが届くので、メール本文に記載されている登録用リンクをクリックする
- 名前とパスワードを入力し、[登録]をクリックする
- [登録が完了しました]と表示されたら、[サービスに移動]を選択
- [利用規約][プライバシーポリシー]を確認し、[同意して次へ]をクリック
登録したメールアドレスとパスワードは、LINE広告の管理画面ログインに必要です。忘れないようにしましょう。またビジネスIDを削除した場合、復元はできないので注意してください。
参照: LINE ヤフー for business 「LINE ビジネス ID の作成」
広告アカウントの作成
広告アカウントとは、LINE広告の配信を管理するためのアカウントです。商材ごとに広告アカウントを作成します。グループを作成している場合は、グループの配下に広告アカウントを作成します。
- ビジネスIDでログインし、ユーザートップ画面を表示
- 画面左上の[広告アカウント]を選び、[新しい広告アカウントを作成]をクリック
- 各項目を入力していく
請求先情報
| ビジネスタイプ | 法人の場合[法人]個人事業主の場合は[個人事業主] |
| 法人番号 | 法人の場合[法人番号を検索]から法人名を入力表示された一覧から、該当する企業名を選択 |
| 代表電話番号 | ※個人事業主の場合[屋号][事業主名][住所][電話番号][メールアドレス]、[請求先名]を入力 |
| 担当者名 | |
| 担当者の電話番号 | |
| メールアドレス | |
| 請求先名 |
広告主情報
| 広告主正式名 | ※後から変更できないので注意が必要 |
| 広告主ウェブサイトの URL | 企業のコーポレートサイトが推奨 ※後から変更できないので注意が必要 |
商材情報
| 広告アカウントカテゴリ | カテゴリを選択]から広告で使用する商材のカテゴリを選択 |
| LINE 公式アカウントのベーシック ID /プレミアム ID | LINE 公式アカウントがある場合は[ LINE 公式アカウントのベーシック ID /プレミアム ID を入力]にチェック、公式アカウントのID を入力 アカウントがない場合は[ LINE 公式アカウントを作成]をクリック、アカウントを作成※ |
※LINE 公式アカウントを作成する場合、下記情報を入力します。
■アカウント名
■会社・事業者の所在国・地域
■会社/事業者名
■業種
基本情報
| 広告アカウント名 |
| 広告配信先 |
| タイムゾーン |
| 通貨 |
- すべてを入力したら[作成する]をクリックして完了です。
参照: LINE ヤフー for business「広告アカウントを作成する」
クレジットカードの登録
広告アカウントの支払いは、クレジットカード決済が利用できます。
クレジットカードの登録手順
- クレジットカードを登録したいグループまたは広告アカウントを開き、広告マネージャー画面左上の[≡]を選択、[設定]の[請求と支払い]をクリック
- [請求先一覧]から、クレジットカードを登録したい請求先名をクリック
- [支払い方法を登録]をクリックし、カード番号や有効期限などの必要情報を入力する
クレジットカードを登録したら、アカウント開設は完了です。クレジットカードは後から登録・変更可能です。
LINE広告の始め方②LINE Tag の設置

LINE Tagとは、ウェブサイト上で実行されたユーザーのアクションを把握して効果を計測できる機能です。ここでは、LINE Tagの種類と取得、設置方法について解説します。
LINE Tagの種類
LINE Tag には、ベースコード、コンバージョンコード、カスタムイベントコードの3種類があります。目的に応じて任意のウェブページに設置し、コンバージョンの計測やリターゲティングのためのオーディエンスを作成します。これにより、LINE広告の効果を計測し、施策の最適化が可能です。
| 種類 | 概要 |
|---|---|
| ベースコード | ユーザー行動を計測したい全ページに設置するコード |
| コンバージョンコード | コンバージョンを計測するページに設置するコード 商品購入や資料請求などが完了した後に表示するサンクスページにベースコードとセットで設置 |
| カスタムイベントコード | 特定のページにアクセスしたユーザーについてイベントベースでの効果測定やオーディエンスの作成が可能 ベースコードとセットで設置 |
LINE Tagの取得と設置
設置手順を以下に示します。
- [公式アカウント]タブで該当の広告アカウント名をクリック
- [広告マネージャー]画面の[ MENU ]から[トラッキング( LINE Tag )]をクリック
- 表示されたコードを計測するウェブサイトに設置
- 1stPartyCookie / Local Strage を利用する場合は [ファーストパーティー Cookie ・ローカルストレージを利用]をクリック
参照:LINEヤフー for business「LINE Tagを取得する」
LINE広告の始め方③広告の配信設定
ここまでの準備ができたところで、広告配信を行います。配信目的に合わせて広告の入稿をしましょう。キャンペーン、広告グループ、広告それぞれのステップごとに解説します。
キャンペーンの作成
キャンペーンには目的に応じた種類があり、掲載期間、予算の上限などを管理できます。
キャンペーンの作成手順
1. [公式アカウント]タブで該当の広告アカウント名をクリック
2. キャンペーンタブで[+キャンペーンを作成]をクリック
3. 配信目的に合わせてキャンペーン目的を選択
キャンペーン目的
| 種類 | 目的 |
|---|---|
| ウェブサイトへのアクセス | ウェブサイトへのアクセスを増やす |
| ウェブサイトコンバージョン | ウェブサイトでのコンバージョン数を増やすコンバージョン数を最大化させる自動入札オプションを利用可能 |
| アプリのインストール | アプリのインストール数を増やすインストール数を最大化させる自動入札オプションを利用可能 |
| アプリのエンゲージメント | インストール後のアプリのエンゲージメントイベントを増やす |
| 動画の再生 | 動画の再生数を増やす動画の3秒再生数・100%再生数を最大化させる自動入札オプションを利用可能 |
| リーチ | リーチを増やす |
| 友だち追加 | LINE 公式アカウントの友だちを増やす |
| 商品フィードから販売 | ウェブサイトを訪問したり、アプリを利用したりした人が興味を示した商品を広告に表示商品の認知度を高め、購入を促進 |
4. 基本情報・掲載期間・任意設定の入力
■キャンペーン名
■ステータス:ステータスが[有効]の場合、審査完了後に配信が開始されるので、入稿準備が整うまでは[無効]にする
■掲載期間:[開始・終了日時を設定]を選択し、期間を設定する
■キャンペーン上限予算
■キャンペーン予算の最適化
■キャンペーン入札戦略
- [保存して広告グループ作成へ]をクリック
参照: LINE ヤフー for business「キャンペーンを作成する」
広告グループの作成
広告グループでは、ターゲットや1日の予算などを設定します。複数のターゲティングや入札方法で配信する場合、広告グループを分けて管理するのがおすすめです。
- キャンペーンを作成した続きから広告グループの作成、もしくは広告グループタブで[+広告グループを作成]をクリック
- 基本情報を入力
■キャンペーン:キャンペーンの紐づけを行う
■広告グループ名
■ステータス - ターゲット設定
■国
■地域:100以上の場合はエラー
■性別
■年齢:14歳以下または65歳以上。それ以外の年齢は5歳区切りでターゲティングが可能
■OS
■詳細ターゲティング:[趣味・関心]、[行動]、[属性]、[購買意向]、[ Yahoo! JAPAN 趣味関心]、[ Yahoo! JAPAN 購買意向]、[ Yahoo! JAPAN 属性・ライフイベント]から配信・配信除外を設定可能
■オーディエンス:広告主の保有する顧客リストをアップロードしてオーディエンスを作成することでターゲット設定・類似配信が可能 - 広告の配信:広告を配信する配信面を選択。デフォルトは自動配置
- 最適化と入札を設定
- 予算設定
- [保存して広告作成へ]をクリック
参照: LINE ヤフー for business「広告グループを作成する」
広告の作成
LINE広告を配信する際、広告作成画面で広告グループにメディアとタイトル・説明文、URLなどを紐つけます。
- 広告グループを作成した続きから広告の作成、もしくは広告タブで[+広告を作成]をクリック
- 基本情報の入力
■キャンペーン:広告を配信するキャンペーンを選択
■広告グループ:広告を配信する広告グループを選択
■広告名
■ステータス - 広告フォーマットの選択
| 種類 | 選択できる課金方式 |
|---|---|
| 画像 | CPM 課金・ CPC 課金・ CPF 課金 |
| 動画 | CPM 課金・ CPF 課金 |
| カルーセル | CPM 課金・ CPC 課金 |
| 画像(小) | CPM 課金・ CPC 課金 |
| 画像(アニメーション) | CPM 課金・ CPC 課金 ※配信目的がウェブサイトアクセス・ウェブサイトコンバージョン・アプリインストール・アプリエンゲージメント・リーチキャンペーンの場合のみ |
- 配信内容の入稿
■画像:[画像を選択]から画像をアップロードして登録
■小サイズの画像(任意):[画像を選択]から画像をアップロードして登録
■タイトル:20文字以内
■ディスクリプション:75文字以内(カルーセルの場合は40文字以内)
■ボタン:目的に合わせてアクションボタンを選択
■ランディングページ:ユーザーに表示をしたい URL を入力
■リンク先 URL (任意):計測時、パラメータ付き URL を入力
■インプレッショントラッキング URL (任意):サードパーティー計測サービス提供のURLを入力 - 入稿完了後、[広告を保存]をクリック
- タグ設定や入稿内容に問題はないかを確認し、キャンペーンを有効に切り替えて完了
- 審査が完了次第、配信開始
参照: LINE ヤフー for business「広告を作成する」
LINE広告を始める際の注意点

LINE広告を始める際には、LINE既定「広告審査ガイドライン」を理解し、守る必要があります。またLINE広告には審査がありますので、審査期間を考慮してスケジュールを立てましょう。
1. ガイドラインを守る
LINE広告を配信する際は法令を守るのはもちろんのこと、LINEが定める「広告審査ガイドライン」を理解し、必ず守ることが必要です。LINEでは、反社会的コンテンツや特定の宗教、思想に関する内容、クリック報酬目的の行為などは禁止されています。
また広告のクリエイティブについても[そもそも掲載が禁止されているもの][表現に規制があるもの]といったさまざまな規定が設けられています。例えば、薬用化粧品(医薬部外品)や化粧品の広告では、効能効果を暗示・明示する表現や医薬品ではないものに対して医学用語の使用は認められません。
ガイドラインに違反した場合、広告の削除やアカウント停止といった厳しい措置が取られる場合があります。広告を出稿する前に必ずガイドラインを確認し、禁止事項を理解しておきましょう。
2. 審査期間を考慮する
LINE広告の出稿には審査が必要です。広告が完成しても、すぐには出稿できません。広告の内容やデザインがLINEのポリシーやガイドラインに違反していないかをチェックされ、審査が通った場合のみ出稿が可能です。審査には数日かかることがあります。余裕のあるスケジュールで審査を依頼しましょう。
もし、LINE広告の審査に落ちてしまっても、指摘された箇所を修正すれば再審査に申請できます。広告に表示させる画像やランディングページを確認・修正した上で、再度、審査申請しましょう。
LINE広告の始め方を知り、効果的なマーケテイング戦略を

LINE広告は高いターゲティング精度と多くの配信面に掲載できる点が魅力です。
配信の目的に合わせたキャンペーン目的やテキスト、タグを設置することで広告効果を向上できるでしょう。LINE広告を配信する際には、ガイドライン遵守や審査期間をしっかり考慮することが大切です。LINE広告の始め方のポイントを押さえ、効果的なマーケティング戦略を実現しましょう。
「広告を出しても成果が出ない」「設定に不安がある」と感じる方は、運用型広告の支援実績が豊富なプロに相談してみるのも一つの方法です。プロナウンでは、広告戦略の立案から配信・改善まで、プロが一貫してお手伝いします。最短距離で成果を出したい方は、ぜひご相談ください。